NHK土曜ドラマ「氷壁」を見た。
原作は井上靖。 ドラマ化にあたり、時代設定は現代に、遭難事故の山は前穂岳からK2に変えられている。 私は若い頃、旅行や登山が趣味で、奥多摩の主な山はほとんど登ったし、北アルプスや八ヶ岳、九州、北海道の山々にも足を運んだ。小説「氷壁」は2、3度読んだ記憶がある。正月に放送された番宣を見て、久々に硬派のドラマが見られると思って楽しみにしていた。 …が、その期待は裏切られた。 ○奥寺(玉木宏)の登場の仕方・・・ビル清掃員という設定は良しとして、ヤシロの会議室の窓を拭く奥寺の姿を見つけた北澤(山本太郎)が、「あ、コイツです。この男が奥寺です」 ??? 滑稽すぎる。 ○K2へ向けて日本を発つ前、ネイルサロンを経営するヤシロの妻(鶴田真由)と奥寺が指きりげんまん♪ ネイルがキラリ。「約束して。生きて帰ってくるって…」 ??? 幼稚すぎる。 ○ヤシロ社長の自宅・・・「白い巨塔」の東教授を彷彿させる八代(石坂浩二)。それは置いといて、八代の自宅インテリアや雰囲気まで東教授の家と似ている。似通っている!「巨塔」を思い出してしまった。しかし、唐沢寿明や矢田亜希子は登場しない。 ○K2登山の発表パーティ?・・・会場内でのヤシロ製品のディスプレイ。ホテル宴会場にしては天井が低すぎる。展示製品の数が少な過ぎて臨場感がない。商品プロモを兼ねたパーティだとすれば、あまりにもお粗末。…売り上げ効果は期待できない。 ○K2登山・・・世界最高峰クラスの山のアタック。極限状態の登山で、あんなに速く足を運べるはずがない。酸素が少ない高山では、呼吸を整えて一歩一歩踏みしめながら、自分の意識を確認しながら登る。都会の坂道を登るのとは大違い。雪山をスタスタズボズボ登るのだけは勘弁して欲しい。リアリティがなくて白ける。 ○山本太郎、鶴田真由の2人は台詞がうまく言えてない。滑舌が悪い。 役柄イメージが合っているだけに、非常に残念。 もっと台本を読み込んで芝居をして欲しい。 ドラマ部長は「心に残る骨太な土曜ドラマ」と語っているが、いかがなものか? 第2回の巻き返しに期待してみよう。来週も見ます。
by smile-kazuyo
| 2006-01-16 00:32
| 独言
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